This is a pen! / ENGLISH IS TIME.01

「タイムイズマネー」と聞けばかなり多くの人が「時間はお金」という意味だとわかる。

逆の場合を考えてみよう。

日本語で「時間はお金」と外国人に言ってみても、多くの場合彼らは日本語の単語も文も翻訳できないので、どういう内容の言葉なのか想像ができないだろう。なのに日本人に「this is a pen」と言った場合ほとんどの人がわかるのは、我々が中学生くらいまでに「ディスイズアペン」が「これはペンです」と言う意味だとどこかで聞いたり学校で習ったりしたからだ。


This is a pen!



英語の学習を進めるにあたって、上記の文が「これはペンです」と理解できるかどうかは本当に重要で、これができていればもうあとは時間を闇雲にかけさえすればどこかの時点で英語は話せるようにも書けるようにもなるんじゃないかというくらい重要だ。

想像してみてほしい。同じ内容の言葉を、フランス語や、ドイツ語や、アラビア語や、中国語や、スワヒリ語や、その他何でもいいけど別の言葉で言われて理解できるだろうか?

日本語だけしかできない、という人の場合、英語以外のほとんどの言語で「これはペンです」と聞いても自分の脳内で日本語に自動変換するのは難しいし、何を言っているか理解できないと思う。でも、実際はほとんどの人が「日本語しかわからないよ〜」と言いつつ、「ディスイズアペン」と言われたら脳が勝手に翻訳して「これはペンです」と言っているのが理解できる。英語だから。知ってるから。


※ちなみにドイツ語の場合は「das ist kugelschreiber」だ。ちょっと厨二病をこじらせてドイツ語をかじっていた場合、「das ist =英語のthis is」とわかるので、あとはクーゲルシュライバーがペンだとわかれば良い。最近はスプラトゥーンのブキの名前にもなっているし、ペンってドイツ語だとクーゲルシュライバーって長くてかっこいい言葉なんだぜ!みたいな感じで一時期インターネットで拡散されてたので、もしかしたら知っている人もそれなりに多いかもしれない。



「This is a pen」という言葉の意味がわかる。

これはものすごいことで、これができるってことは、もう英語を学ぶ準備はできているってことだ。

「外国の人はみんな英語が喋れる」というざっくりしたイメージの日本人も多いけど、実際は英語で日本の中学レベルの会話や読み書きができるのは都市部の人や若者だけだったりって国も多いし、その国ではフランス語とかポルトガル語の授業はあっても日本みたいに英語が義務教育に入ってないため学ぶ機会がなく、簡単な文章もわからないって国の人も多い。

昔植民地支配されていた地域では、入植者の影響だったり、支配者の教育だったりで複数の言語を使える人が多い。例えば、香港やインドではイギリスの影響で英語が使える人がものすごく多いし、教育や生活に組み込まれているので、スキルレベルの違いは個人差がかなりあるけどみんな使える。南米ではスペイン語やポルトガル語が多いし、同じ事情でアフリカでフランス語を使える人が多かったりする。

日本も同じで、第二次世界大戦以降にアメリカの影響で英語を学ぶ必要があり、以後現在に到るまで教育に組み込まれている。おかげで、我々は「これはペンです」と英語で書いてあっても理解できる。仮に大戦後に日本を管理していたのがロシアだったらロシア語の授業をみんな受けていただろうし、今もハラショーとかピロシキやボルシチ以外のロシア語が理解できているはずだ。

だけどそうならなかった。仮に、今日本で受けられる義務教育に英語が入っていなかったら、「グローバル化!英語ができた方がいい!」みたいな話を聞いて英語を勉強しようとなった時、もっともっと始めるのが億劫で敷居が高くなっていただろうと思う。

英語を身に付けたいという人の多くが、自分はすでに英語がかなり使えることに気づいていない。多くの日本人は中学高校とかで何年も英語は勉強していて、単にそれを使う機会がない、練習できる場がないってだけで実は、第二外国語としてはみんなかなりのスキルがあるのだ。

もちろん日本の英語教育はものすごい無意味なカリキュラムを含んでいたり、英語の発音がちゃんとできない人が教えていたりってのは多く見られるのだけど、それはそれとして、「同じことを英語以外の他の外国語で言えるのか?読めるのか?」と置き換えて考えた場合はどうだろう?他の外国語比べてものすごい下地がすでにみんな身についているのだ。それを練習する機会が日常的にないため、喋れない、または、長年の授業で間違った英語を喋ったら恥ずかしがらなきゃならないという習慣が身についてしまい、英語は無理、喋れないという精神的な障壁があるってだけなのだ。

それをどう、仕事や生活に役立つように、実際の会話や文章のやりとりで使えるようにしていくか?どうやって足りない部分を補うか?てことで、みんな留学したり自習したり英会話教室に行くのだけど、自分でやってみた実感からいうと、ほぼ無料で、ただ時間をかけるだけで勝手にスキルは身につくし、喋れるようにもかけるようにもなる。なぜなら義務教育の過程で学んだ英語の下地がものすごい役に立つし、他の言語を学ぶのに比べて、すでに知っていることが多かったからだ。

これまで、留学経験がないのにオンライン英会話だけでTOEIC満点をとった人とか、ゲーム遊んでただけで英会話ができるようになった人とかを見てきた。その人たちは外国に住んでなかったけど、同じくらいの時間を日本にいながら英語を使って過ごしており、単に楽しんでそれをやったからペラペラになったのだ。きっと彼らは、仕事と睡眠以外は英語でほとんど過ごすような生活を日本にいながら確立していて、ほとんど無料で留学している感じの成果を出していたんじゃないだろうか。


英語の勉強方法に入る前の前置きとしてこれを書いているけど、別に英語の学習に限らず、あらゆるスキルは時間をかければ習得可能で、ある程度のスキルレベルに至って初めて、遺伝による特質や、才能の有無、その他いろんなそれ以上のレベルになるには必要だった要素に気づかされる場合が多いが、まずは時間だ。

ピアノを子供の頃からやっていた人はピアノが上手くなる。当然だ。若くて吸収の早い時期に開始し、子供時代の時間を使ってのべ何万時間も同じ楽器に触れているからだ。プログラムを子供の頃からやっていた人がIT社長になったりするのも、時間をかけてスキルを身につけて、すでにそれを使う準備ができた状態で大学に入ったり社会人になったりしているからだ。絵が描ける人も、特定のスポーツが得意な人も、みんな何時間も毎日それをやっていたからスキルが身についている。

英語も子供の頃からそれを使う環境にいれば、物心ついた時には勝手に身についている。外国で生まれて子供時代を過ごせば、育った国の言語を使えるようになる、そんなイメージは想像しやすいだろう。

十代の頃、親の仕事の都合なんかで海外で暮らすような場合も比較的同じで、普段の生活、テレビを見たり学校に行ったり買い物をしたりする際は現地の言葉だろうし、現地の言葉を覚える機会は多いし身につきやすい。

二十歳を超えて海外留学をする場合は、例えば英語であれば数カ月から半年、一年とか時間をかけて言語を身につけるのに専念しようとする場合が多い。年齢的に新しいことを覚えるのが大変なのに加え、意識的に日本の環境を切り離して現地の生活をしないと、子供の頃に外国で過ごすのに比べて外国語は身につかない。

そもそも日本人はなぜ日本語がわかるのか?子供の頃からその言語を使う環境に囲まれ、時間をかけて身につけたからだ。


これまで自分が日本語の能力を身につけるために使ったのと、同じくらいの時間、それを他の言語、英語でもドイツ語でもなんでもいいので、現地に住んだり子供の頃からその言語で友達と遊んだり授業を受けたり、日常的に使っていたらなんだって身についたはずだ、ってのは想像に難くないと思う。

大人になってからも同じで、何歳になっても覚えること自体はできる。加齢による吸収力の違いや仕事や生活に時間を取られて学習に使える時間が少なかったりとか、色々な理由で子供の頃より身につけるのに必要な時間を取るのが難しいだろうし、なればこそ、別に英語に限らず、何か大人になってから新しいスキルを身につけようなんて時は、意識的に覚えたいものに使う時間を増やして、自分がどれくらいの時間をそれにかけてるかを把握するのが大事だ。

英語を勉強する方法を教えてください!とかITスキルを身につけたい!みたいな相談を受ける際、よくある会話なんだけど、

「英語が喋れるようになりたいです」
「ふーん。今それに何時間くらいかけてんの?」

「プログラムがかけるようになりたいです」
「ふーん。毎週何時間くらいそれにかけてんの?」

「(あらゆる任意のスキル)を身に付けたいです」
「ふーん(以下略)」

それと同じで、どれくらい時間をかけているか?それだけが重要だ。

一年間で数時間しか勉強してなければ、それはもちろんスキルとして身につかない。
一週間に2時間だけやってます。あ、じゃあ結構かかりそうですよね。

でも毎日3時間何かをやったら、それを数ヶ月とか数年続ければ、割となんでもできる感じじゃない?

「いくつになってもチャレンジできる!」「大人になっても新しいことはできる!」
それはそうなんだけど、やはり若い頃しか身につかないことや、歳をとれば効率が悪くなって成果が出ないこともある。

40歳を過ぎてからプロのスポーツ選手になるには体力が落ちてきていてかなり可能性は薄いだろうけど、体力を使わない趣味のスキル、例えば楽器とか料理とか、語学とかはそれなりに向上して行くことが可能で、老人になってからプログラムを学び始めてすごいものを作っている人はいるし、一人暮らしを始めてから料理にハマって美味しいものが作れるようになった人もたくさん見かけるし、社会人になってから趣味でフランス語とかイタリア語とかを身につけることもできる。

子供の頃からやっていたことでなくても、だいたいのことは時間をかけたぶんだけ改善されていくので、あとは、どうやってその時間をかけるか、もし延々とやってもスキルが改善されなければどうやり方を変えて試していくか、それだけになってくる。
何気なく社会人が毎日使っているほとんどの職務上のスキルは、なんだかんだ言って時間をかけたから見についたものが多いと思う。業務を通じて身につけたものも、学生時代や卒業後に勉強して身につけたものも、アプローチは違えど時間の使い方で身についている。

新卒に入社後研修で名刺の渡し方をわざわざ教えたりするのは、その時間を最初の時期にとらないと日本の商慣習で働けない人が多いからだろうし、OJTでいきなり現場で学ばされたり、または逆に資格のための勉強方法が確立されていていたりしてとりあえず本読んどけみたいな場合もあるだろう。

コンピュータエンジニアになった人は、好きであろうとなかろうとどこかで一定時間コンピュータを触っているだろうし、経理や法務で業務上の知識を身に着けた人も同じ。

そういう、何か特定のスキルを身につけるための環境がある組織に所属した場合は、業務中に触れる時間が得られるので多少ラッキーだけど、別に業務で必要なくてもプライベートを工夫したり、様々な解決法で向上や改善していくことができる。

じゃあ英語使えるようになるまでには、一日の何割の時間を英語で過ごすか?っていうのを考えてみたらいい。

この文章の最初の方で、留学せずにゲームのボイスチャットとかオンライン英会話で英語がペラペラになった人の例をあげたけど、自分が日本語を身につけるのにかかった時間を考えても、毎日数時間とかはかけないとダメっていう感じはする。子供の頃毎日日本語で暮らしてたから、今日本語でこうやって長文が書けるのだ。

大学以降で、英語で会議で発表しなきゃいけないとか、論文を英語で読み書きしないとダメな感じの組織に所属した人は、英語に触れる時間が増えて、英語で喋るのに抵抗がなくなってきたり、苦手であってもとりあえずやらなきゃと自分を鼓舞して色々こなしてたりする。

英語学習を進める場合、手っ取り早い方法として留学したり外資系で働くってのがあるけど、それが可能な状況ならたしかに効果はありそうだ。日本語のみを使って暮らす時間が減り、英語を使って練習する時間が日々増えるので。

留学なら毎日、(サボったり日本人同士で遊んでなければ)滞在中ずっと現地の言葉に触れているだろうし、外資系で働く場合は7時間とか8時間、英語でメールを書いたり外国人の同僚と会議で話したり、ランチタイムにご飯を食べながらでも英語に触れる機会はあるだろう。そんな環境に毎日参加しているのなら当然、なんらかの英語スキルは向上する。

外国人と気軽に英語で話す機会が得られない生活であろうとも、21世紀なので、オンライン英会話を一日三時間、毎日やるような場合も同様の効果が得られて、何かしらのスキルが向上したり、新しい何かを身につけることはできる。英会話スクールに通うのも、それに何時間かけたか、とういう総量を増やす目的を叶える意味ではとっつきやすいので、ただその場所に行って英語に触れる機会を得るために何十万円も払う人は多く、世の中に英会話教室が林立する理由となっている。

外国人の友人や恋人を作ったり、家庭を持つ場合も当然同じ理由でスキルは身につく。

外資系で働く外国人で、日本人と結婚した人はどんどん日本語を覚えていくケースをかなり見かける。毎日一緒に生活する人の話している内容をあえて一切無視しようと頑張ったりしなければ、暮らしの必要上相手の言っていることを理解した方が良い場合が多いし、相手との会話を楽しめる状態であれば、学習のモチベーションも当然上がるだろう。仕事や睡眠以外の時間をその言語で過ごすような、ほとんど留学している状態なので、当然、会話のスキルは身につく。

あらゆるスキルがそうだ。コンピュータが大好きな人の場合は、そうでない人が恋人と会話したりテレビを見たりスポーツを観戦する時間持つかわりに、その時間を全て寝食忘れてキーボードを触り、コンピュータと親しくなるために自動的に使う羽目になっているし、だからこそスキルが身につく。

将棋の天才と呼ばれる人も子供の頃から将棋に使った時間が多いから結果として対局で勝てるという感じだろうし、株で一発当てて金持ちになった人なんかも、四六時中チャートを眺めたり新しい会社を探して将来性があるか調べたり景気の動向を考えたりするのに時間を使ったりしているだろうし、安く古着が買える店を知っているおしゃれな女の子は絶対に時間をかけてそのことについて考えたり調べたり、街を歩いて情報を得たりしている。

なのでまったく同じ文脈で言えるのだけど、英語は時間だ。

English is time.

それだけでスキルはつく。

頭の良し悪しや学歴なんて一切関係ない。だって外国に行くと現地の言葉しか喋れない人って頭のいい人ばかりじゃなくて普通の人も、それ以下の人もいるじゃん?その人はその国の言葉喋れてるじゃん?とある国の頭のいい人が喋れない言葉を、別の国の人が喋れるってことは、頭が良かろうが悪かろうがある程度その国の言葉は覚えられるし使えるようになるってことじゃん?

じゃあ何が違うのかっていうと、その国で育てば自動的にそこの言葉を習う時間が増えるし、周りの人もみんなそれやってるから使う機会が多いってこと。単に、時間をかけてそれに触れる環境があったかどうかだけ。

留学も英会話教室も、自分でテキストを使って自習する場合も、その時間のギャップを埋めるために努力する必要があるからみんなやってるだけで、最初からその国に住んでたらそこの言葉は使えるようになる。でもそうじゃないから、その時間的差異を埋めるために何かする必要があるというだけ。で、今はインターネットもあるし、効果的な英語の勉強方法や英会話の練習方法をかなり無料で見つけられるので、時間をかけてそれを試して行けば勝手にスキルはついていく。そしてそれは、地球上のどこにいようが、何歳だろうが、時間をかければ結構同じことができるのだ。

英語の文章は読めるけど会話ができない、って場合はそこに時間をかければいいし、そもそも読めない、って場合はなぜ読めないか、何をしたら読めるようになるかを時間をかけて確認していけばいい。留学したり、子供の頃にスキルを身につけた人はそういう環境にいて強制的に時間をかける状態になっていただけで、日本の忙しい社会人でも、学生でも、主婦でも、ある程度の時間を確保して進めていけば少しづつ、身につけたいスキルは手に入れることができる。


以下、どのように時間を使うべきか、時間はまあ書けるんだけどオススメのやり方とか書籍ない?みたいなことを書いていく。





でもその前に!




自分が英語を勉強しようと思った本当に初期の頃に聞いて、とても役に立った言葉を共有しておきたい。

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